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愛と復讐の挽歌   英雄好漢 / TRAGIC HERO(1987・香港)
■ジャンル: アクション
■収録時間: 96分

■スタッフ
監督 : テイラー・ウォン
製作 : ジョニー・マック
脚本 : スティーヴン・シュウ / マンフレッド・ウォン
撮影 : ジョニー・クー
音楽 : ジョセフ・チャン

■キャスト
チョウ・ユンファ(サイ)
アレックス・マン(ユン)
アンディ・ラウ(クオ)
カリーナ・ラウ(パオ)
ダニー・リー(チョウ警部)
ポーリン・ウォン(ホイ)
愛と復讐の挽歌
やっぱ80年代の香港映画は最高に面白い!男なら、トーマス・マンを読んでるより、アレックス・マンの目薬涙に心を震わせよ!女なら、ポーリン・ウォンの愛の形の切なさに心を震わせよ!とにかくチョウ・ユンファさえも食い尽くしてしまったアレックス・マンの凶悪な存在感を堪能しよう。

■あらすじ


今や香港最大の暗黒街のボスとなったサイ(チョウ・ユンファ)。一方、十年前にサイに手を打ちぬかれ、刑務所に服役していた元子分ユンは、出所後サイへの復讐を胸に秘め新興勢力のボスに成り上がっていた。再三サイを挑発した果てに、サイの妻子と、サイの肩を持つ実の弟クオ(アンディ・ラウ)の妻子を爆殺してしまう。遂にサイとクオは、ユンに対する復讐に乗り出すのだった。


■中国人ってやっぱカッコイイよな


愛と復讐の挽歌
まさにアレックス・マン(1957− )の為に作られたかのような作品。1980年代後半、中学生のオレにとって空前のアレックス・マン旋風が吹き荒れた。『風の輝く朝に』(1984)『血と報復の掟』(1988、トップガンのテーマ曲のカバーが流れるやつ)『いますぐ抱きしめたい』(1988)といった作品からB級映画まで彼の出演作のビデオを漁りまくった。

そんな中で本作と『いますぐ抱きしめたい』がアレックスのベストな悪役芝居が観れる作品だった。とにかくコイツの薄ら笑いがカッコよすぎる。完全にこの作品においてユンファは食われていた。そのカッコ良さは一言で表現すると「ナチの軍服を着て薄ら笑いを浮かべているカール=オットー」という憎々しさも伴なっていた。

この頃のアレックス・マンには色気があった。そして、全盛期のチョウ・ユンファ(1955− )もいた。アンディ・ラウもカリーナ・ラウも、『霊幻道士』でやたら色っぽかったポーリン・ウォンも・・・さらに忘れてはいけない・・・珍しく善い人役のシン・フイフォン親父(敬称)がそこにいた。

80年代の香港映画は、ただそこに役者がいるだけで、様になる映画が多かった。まさに成熟した役者が揃っていた。
今の香港映画のチャラさを考えるとこの頃の香港映画には、男臭さがあり、マジでやばそうな血の気があった。


■この作品本当に音楽がイイ


チョウ・ユンファ 愛と復讐の挽歌
オープニングの悲しげな音色がかなりイイぞ(オリジナルスコアかは分からないが)!そして、
目薬で涙の演出という今時のアイドルでもやらないような三文芝居を見せてくれるアレックス・マン。もうコイツの登場の瞬間に、オレはこいつの死に様だけを期待してこの作品を観続ける決意をした。

中学の頃、ジャッキー・チェンのポールダンスから始まり、ポーリン・ウォンのエロい脚を経由して、アレックスの目薬涙で、オレの香港熱は沸点に達した。コイツのお陰で、オレは中国に憧れ、人民服の見た目に憧れる変なガキに成長(?)していった。

裏切って裏切って最後にオレだけが残るんだよォ!そんな狂気に満ちたユン(アレックス・マン)。ジョン・ウーを彷彿させるピストルの交差にも一切怯まないコイツは、自分の親分を撲殺し、サイの奥さんに「一生愛する」なんてバレンタイン・カードを送り、サイの息子にシバかれたりもする捉えどころのないヤツだ。

もし香港映画最狂悪党列伝というのが、存在したならば、間違いなくその不必要なまでのコスさにおいて、上位にランキングされるだろう。


■香港ノワール ユンファ兄貴


愛と復讐の挽歌 愛と復讐の挽歌
裏切り者だった側近を追い詰める後部座席のシーンには、ユンファの魅力の全てがつまっていた。なぜユンファは香港や中華圏だけじゃなく世界中で人気を勝ち得たのか?それはユンファには
沈黙が似合うの一言に尽きるだろう。この人は、言葉の領域を超えた次元に存在する役者だ。

その点においては、三船敏郎や高倉健のような存在であり、演技派ではなく、むしろ存在自体が、特別といった俳優である。こういう役者は世界中においてもなかなか出てこない。

結局サイは裏切っていた側近を問い詰めた上で、見逃してやるのだが、側近は車の外でサイの運転手によって刺殺されてしまう。「なぜ殺したんだ?」という疑念の表情を見せるサイ。やがて車の窓の外で身体が沈んでいく側近。実は片手に銃を隠し持っていたのである。
逃がすという優しさが、逆の形でかえって来たショックと空しさに打ちのめされるサイの心。ユンファの何とも言えない表情。

ストレートな物語だからこそ役者の存在感が求められる。80年代の香港には、ストレートな脚本を生かすだけの深みが役者にあった。


■ボーイッシュなポーリン・ウォン


ポーリン・ウォン
ココに一人の女性の存在がある。ユンの実の妹であり、今は実父と共に、サイの側についているホイ。彼女は、サイを心から愛していた。しかし、サイには愛する妻と子がいた。サイ自身ホイを親友として見ている。

一方通行ではあるが、自分が愛した男に一生を捧げるこの姿勢。
女から情熱を奪い去ったら何が残るのだろうか?最近の一部の女は、着せ替え人形のマネキンが、自分を愛しすぎて疲れているようにしか見えない。どんなに女が着飾って美しくなろうとも、情熱を失った女には何も残らないのではないか?

私は、よく誰かを本当に愛してる女性にばかり心惹かれる。それは何故か?やはり誰かを愛してる女というものは、それだけ美しく魅力的なのだろう。


■まだ芋っぽかったカリーナ・ラウ

愛と復讐の挽歌 カリーナ・ラウ カリーナ・ラウ
「昔、オレの女を奪って結婚したんだぜ。女にしたのはオレだけどな」ユン

印象に残らない役柄を演じていたこの女性が、実はカリーナ・ラウ(1964− )だった。オレのカリーナ・ラウのイメージは、
脚が恐ろしく細くて綺麗という印象。しかしオレの感覚から言わせると彼女は、美人顔なのかブス顔なのか微妙である。逆に言うと噛めば噛むほど味わいの出るタイプの女性ではないだろうか?

カリーナ・ラウ カリーナ・ラウ カリーナ・ラウ
どちらかというと女優としての評価よりも、トニー・レオンの恋人やら過去の拉致レイプ疑惑などで話題を振りまいている人である。正直オレの観点からは、現時点において大女優と呼ぶのは過大評価だと考えている。藤原紀香の演技力と比べるのは失礼だが、
仲間由紀恵くらいの演技力ではないだろうか?華はあるが、華があるだけという事において。


■聴け!アレックス登場のテーマ曲を!


愛と復讐の挽歌 愛と復讐の挽歌
最後の最後で大邸宅を根こそぎ破壊しつくす勢いで繰り広げられる大銃撃戦。スティンガーミサイルでも発射してんのかという破壊振りと、女であろうとも集団虐殺する大殺戮振り。そして、撃たれてもなかなか死なないいつもの面々。

今見ると確かに人形が吹っ飛んでいたりしょぼい部分もあるが、今の邦画でも再現できないその火力を見てみてもやはり当時の香港映画のパワーを感じずにはいられない。ちなみにこの作品には、アンディ・ラウ(1961− )が出演している。さすがのアンディも当時はユンファやアレックスに挟まれてしまうと存在感は薄かった。

最後に『スカーフェイス』の影響もろ受けまくりに部下を撃ち殺すユン。おまえらしくてよかったぜ!

− 2008年2月6日 −


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