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ゾンゲリア   DEAD & BURIED(1981・アメリカ)
■ジャンル: ホラー
■収録時間: 94分

■スタッフ
監督 : ゲイリー・A・シャーマン
製作 : ロナルド・シャセット / ロバート・フェントレス
原作 : チェルシー・クィン・ヤーブロー
脚本 : ロナルド・シャセット / ダン・オバノン
撮影 : スティーヴ・ポスター
特殊メイク : スタン・ウィンストン
音楽 : ジョー・レンゼッティ

■キャスト
ジェームズ・ファレンティノ(ダン保安官)
メロディ・アンダーソン(ジャネット)
ジャック・アルバートソン(ドブス)
リサ・ブロント(看護婦)
ロバート・イングランド(ハリー)
ゾンゲリア
『ゾンゲリア』???何だこの題名・・・かなりセンスないよなこの題名つけたヤツ。元々は『バタリアン』のダン・オバノンがダーク・コメディとして書いた脚本なのだが、何故か真面目なサスペンス・ホラーに捻じ曲げられた作品。そして、それが結構微妙な味わいを生み出してくれている。何はともあれリサ・ブロントの殺人看護婦の悪の治療の数々とラストのオチが最高な傑作ホラー。

■あらすじ


アメリカの港町「ポッターズ・ブラフ」で、頻発する殺人事件の調査に乗り出した町の保安官ダン(ジェームズ・ファレンティノ)は、実は殺された人々が生きているという不思議な事実に直面する。謎は謎を呼び、やがてはダンの妻ジャネット(メロディ・アンダーソン)も事件に深く関与していることを知る。そして、遂に彼は衝撃的な事実を知るのであった。


■当時としては新しいタイプのゾンビ・ムービー


誰もが指摘するとおりに題名で損している作品。この作品は本来ダーク・コメディとして作られるべきだったが、プロデューサーの財政問題などで、コメディにしろ、シリアスなホラーにしろ、残酷描写に力を入れろ、やっぱり力を入れるな。と二転三転したので、脚本を担当したダン・オバノンは、完成した作品の統一感のなさに憤慨したという。

しかし、それはそれで微妙な味わいを生み出しているのも事実である。この作品300万ドルの予算をかけて作られているのだが、特殊メイクものちに『エイリアン2』(1986)『ターミネーター2』(1991)の特殊メイクを担当するスタン・ウィンストンだけあって、当時の水準としては最高峰である。そして、
何よりも『ゾンビ』ものといえば死体が追いかけてくるという、もはやありきたりのパターンを根底から打ち崩した意欲的な作品だった。

誰が下の画像の美女がゾンビだと思えるだろうか?


■さすが『スペース・バンパイア』のオバノン。美女に殺されたいオヤジ第一候補


リサ・ブロント リサ・ブロント リサ・ブロント
それにしても何とも静かなオープニングと冴えない写真家の姿。そして、美女一人。となったらB級ホラーなら、まずはラブシーンへ移行だなと易々と予想できるのだが、予想通りに事は進んでいく。「カメラマンなの?」「名前は?」「私が当ててみるわ」「フレディね」つまんね〜ムード満点の中。

「じゃあ私を撮ってみて」から予想通りに脱ぎ始めるこの浜辺の金髪美女。バカな女と男だな〜とシラケていると予想通り、「私の身体が欲しい?」と誘惑してくれるこの美女。この展開は100人中100人の男(妻帯者も含む)が「欲しい!」と絶叫するであろう中、美女が「ハイ、笑って」と言った瞬間に、突然ふって沸いたかのように現れたむさ苦しい海のオヤジたちに襲撃されるのである。

オイオイ全く予想がはずれたじゃね〜か。という展開の中、有無を言わさずに木の杭に縛りつけられ、なぜかカメラ撮影されながら無残にもガソリンをかけられ焼き殺される仮名フレディ。
しかし、フレディって『エルム街の悪夢』じゃないか・・・?そういえばフレディ=ロバート・イングラムも素顔で出てくるし・・・


■リサ・ブロントこそダイアン・ソーンの後継者だった


とにかくこの映画はリサ・ブロント(1957− )とメロディ・アンダーソン(1955− )の姿を拝むために作られたような作品である。特に男性陣は魅力に欠ける布陣なので、より一層この二人が目立つ。ブロントは言うまでもないが、結構意地悪そうなメロディの表情もかなりツボである。

ちなみに主役を演じるジェームズ・ファレンティノ(1938− )はただの地味なオヤジではあるが、邪魔にならない程度に堅実な芝居を見せてくれてはいる。実際の彼はフランク・シナトラのそれ程美人でもない娘をストーカーして訴えられたり、コカイン所持で逮捕されたり、3回の離婚の末やたら若い奥さんをもらったりと節操のない人であり、役者としてもいい仕事は全くしていないので、あまり語る必要もない俳優である。

そして、死体に死に化粧を施すドブスを演じるジャック・アルバートソン(1907−1981)は、この作品の撮影した年に亡くなられたのだが、ドリス・デイの唄う「センチメンタル・ジャーニー」を聞きながら解剖する姿の滑稽な不気味さなぞは、ファレンティノとは何枚も役者が違うことを証明してくれている。ちなみに彼は1968年にアカデミー助演男優賞を受賞しており『ポセイドン・アドベンチャー』(1972)などでも有名なバイプレーヤーである。


■史上初の悪の殺人看護婦リサ嬢の「キモチよい」治療の数々


リサ・ブロント ゾンゲリア
この頃のホラー映画といえば勿論残酷描写。そのほとんどを担当するのは白衣の美女リサ嬢。冒頭に焼かれたフレディがバスの中で焼死体で発見された時に、焼け爛れた姿で「ダァー」と叫ぶシーン。包帯でぐるぐる巻きにされたフレディが、リサ嬢に「看護婦さんがもっとキモチよくしてあげるわね」と微笑みながら目玉に注射針を刺されて絶命するシーン。

そして、またまたリサ嬢が病院の院長の鼻腔に二本のチューブを差し込んで硫酸を流し込み顔面溶解させるシーン。そして、ドブスが惨殺されたヒッチハイカーの無残な顔面に死に化粧をして蘇えらせるなんとむ不思議な感覚に溢れたシーンと、
これでもかと顔面破壊にこだわり続けてくれる。

ちなみにヒッチハイカー役で秒殺されるリサ・マリーは、ティム・バートンの元奥さんと同姓同名の女優である。あっちのリサ・マリーは1968年生まれでこの当時13歳である。


■そうそう、君に言っとくべき事がある。君自身もゾンビだよ


ゾンゲリア
最後のオチの見事さ。現像したフィルムの中で妻が殺人を犯すシーンの相手は実は自分だったというオチ。恐らくこのオチで考えてみればダン保安官も被害者達とを一緒になって人々を殺して、記念写真をリサ嬢と一緒になって撮っていたのだろう。

それにしても「お願い私を埋めて!」と哀願するジャネットの姿が何とも言えない。全編に『バタリアン』テイストが漂っている。しかし、よく考えてみるとぞっとする作品でもある。
「さあ殺される前に、笑うんだ」と言われた人々が、蘇えって犠牲者の連鎖を増やしていくのだから。

特にこの全てを突き放したラストの締めくくり方は、ホラー映画としては見事なまでにB級であり、その無責任さは、こっそりと賞賛するに値する作品である。

− 2007年8月3日 −


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