HOME
■サイト内検索

■洋画
 □カタカナ順
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 □クラシック
 □ドラマ
 □コメディ
 □サスペンス
 □アクション
 □ポリス
 □スパイ
 □犯罪
 □カー
 □ミュージカル
 □史劇
 □文芸
 □戦争
 □西部劇
 □アドベンチャー
 □パニック
 □ギャング、マフィア
 □SF
 □ホラー
 □スポーツ
 □香港
 □ドキュメント
 □アニメ
 □エロス
 □B級
 □アカデミー賞
 □カンヌ映画祭
 □ヴェネチア映画祭



■邦画
 □ひらがな順
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 □名作
 □ドラマ
 □喜劇
 □サスペンス
 □アクション
 □刑事
 □時代劇
 □戦争
 □文学
 □パニック
 □東映ヤクザ
 □ギャング、ヤクザ
 □特撮
 □怪奇
 □ドキュメント
 □アニメ
 □エロス
 □B級
 □海外映画祭受賞
毒薬と老嬢   ARSENIC AND OLD LACE(1944・アメリカ)
■ジャンル: コメディ
■収録時間: 118分

■スタッフ
監督/製作 : フランク・キャプラ
原作 : ジョセフ・ケッセルリング
脚本 : ジュリアス・J・エプスタイン / フィリップ・G・エプスタイン
撮影 : ソル・ポリト
音楽 : マックス・スタイナー

■キャスト
ケイリー・グラント(モーティマー)
プリシラ・レイン(エレイン・ハーパー)
ジョセフィン・ハル(アビー)
ジーン・アディア(マーサ)
ピーター・ローレ(アインスタイン)
レイモンド・マッセイ(ジョナサン)
毒薬と老嬢
頭を回転させながら軽い気持ちで見るべき作品。ケイリー・グラントのオーバーアクションのテンションが最高潮にどんどん登っていくさまを見ているだけで楽しいと思える人には、まさに夢心地の名作である。

■あらすじ


ブルックリンの大豪邸に住む老姉妹の元に結婚の報告にやってきた甥っ子モーティマー(ケイリー・グラント)だが、リビングルームで死体を発見してしまうのである。実は老姉妹は身寄りのない孤独な老人を天国に導いてあげるために毒薬入りのワインを飲ませていたのだった。結婚どころではなくなったモーティマーは、新婚の妻エレイン(プリシラ・レイン)を邪険に追い払い何とか事態を収めようとするが・・・


■チャージ!(突撃!)のウザサさが実は隠し味


「突撃ぃ〜!」に尽きる。本作の魅力はここにある。
従来のキャプラ調のコメディではなく本作はブラック・コメディである。そして、セオドア・ルーズベルトだと勘違いしているモーティマー(ケイリー・グラント)の従兄弟であるテディ(ジョン・アレキサンダー)が最初は実にうざったらしいのである。「突撃ぃ〜!」も笑えない上にマジで近所迷惑だろ?と思わせてくれる。

それがなんとケイリー・グラントがこのウザネタ「突撃ぃ〜!」と唐突に階段を駆け上がる意外性を見せつけられた瞬間に、おいおいこの「突撃ぃ〜!」ネタは面白いじゃないか?と感じてくるのである。このじわじわ感が実に本作の見事なところである。

明確に笑いを生み出すにあたって瞬間よりもじわじわとの方が効果的であるのである。


■正直とまどう前半部分


毒薬と老嬢
ただし、前半はコメディとしては面白いとは言い切れない。というのも本作は有名な舞台劇を映画化したものであってブラック・コメディであると知っている人なら問題ないが、何も知らないで見ると、前半は何をしたいんだ?この人たちは?と感じてしまうからである。

これが実に舞台劇らしいところである。舞台は登場人物と舞台設定が限られてくるのでどうしても物語に広がりがない。そして、本作もそこに違和感を感じるのである。映画なのに舞台劇をフィルムに収めているみたいで、カメラワークはあまり効をそうしていないではないか?と。


■ケイリー・グラントが弾けまくる!


毒薬と老嬢 毒薬と老嬢
しかし、30分も過ぎて本作の空気に馴染んでくるとあれよあれよと言う間に引き込まれていくのである。本作の魅力はなんといってもケイリー・グラントのオーバー・アクションである。窓際に隠されていた死体を見つけた時の表情など芸人の鑑である。特にモーティマーと兄のジョナサン(レイモンド・マッセイ)が喧嘩寸前の所に老姉妹が登場して急いで死体の隠されている箱の上に2人ダッシュでかけて行って、2人ともちょこんと座るシーンなどは最高である。

ちなみにこのレイモンド・マッセイ(1896−1983)という役者は『エイブ・リンカーン』(1940)『エデンの東』(1954)で有名な名優であるが、やはりこの役はボリス・カーロフに演じてもらいたかった。そして、ジョナサンの仲間?役アインスタイン博士役でピーター・ローレ(1904−1964)が出ている。

プリシラ・レイン プリシラ・レイン プリシラ・レイン
そして、もちろんプリシラ・レイン(1915−1995)がとても可愛いい。かなり現代的な女優さんで、おそらく今の時代に彼女がいたらそのルックスの造形的にヒルトン姉妹のような雰囲気になりそうである。そんなプリシラがとにかく邪険に扱われる所がまたおかしい。



■映画よりも劇場でこそ魅力を発揮する作品


毒薬と老嬢
本作は1941年に撮影を終了していたが、ブロードウェイのロング・ランが終わるまで公開は見合わせていた。ちなみに舞台版ではジョナサン役をボリス・カーロフ自身が演じている。ケイリー・グラントは本作の出演料10万ドルを全額米軍の後援団体に基金した。ちなみにモーティマー役は当初ロナルド・レーガン、ジャック・ベニー、ボブ・ホープが候補に挙がっていたが辞退した。

本作にはキャプラらしさ以前に原作・脚本の段階でもう形が出来上がっていた。そして、こういう人が入れ替わり立ち代りするドタバタ劇は映画で見るよりも舞台劇で見るに限るのである。

− 2007年6月5日 −


当サイト内で使用している画像・映像キャプチャー等は、あくまで映画文化の熟成及び芸術復興を標榜する当サイトの意図により、
「映画を文章だけで云々することの不誠実さ」と「目で感じる芸術及び娯楽」である映画に対する敬意の姿勢で使用しております。よって著作権等は、全て各製作者・会社に帰属します。
画像・映像キャプチャー等の使用に関して表記の問題がある場合、又は削除依頼がある場合は迅速に応対させていただきますのでご連絡ください。
このサイトは、100%非営利に、純粋に「映画解釈の究極」を求めて運営されています。取り上げるべき作品・感想等ございましたらどんどんメールください。
当サイトはリンク・フリーです。
Copyright (C) 2007 Geijyutsu Taizen. All Rights Reserved.
Mail:webmaster@summaars.net