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追撃者   GET CARTER(2000・アメリカ)
■ジャンル: アクション
■収録時間: 102分

■スタッフ
監督 : スティーヴン・ケイ
製作 : マーク・キャントン / ニール・キャントン / エリー・サマハ
原作 : テッド・ルイス
脚本 : デヴィッド・マッケンナ
撮影 : マウロ・フィオーレ
音楽 : タイラー・ベイツ

■キャスト
シルヴェスター・スタローン(ジャック・カーター)
ミッキー・ローク(サイラス)
レイチェル・リー・クック(ドレーン・カーター)
ミランダ・リチャードソン(グロリア・カーター)
マイケル・ケイン(クリフ)
追撃者
まさにポスターだけ見ればジョージ・マイケルか?というスタローン。しかし、スタローンから『ロッキー』以外で価値を見いだすことは出来なくなってしまった。時の流れは実に残酷で1980年代熱中したスタローン映画の数々は全てガラクタ的価値になった。そして、本作も映画としての価値は0である。

■あらすじ


弟の交通事故死に疑問を持つジャック・カーター(シルヴェスター・スタローン)は、約20年ぶりに故郷に戻る。そして、弟の死についての真相を暴きだそうと行動を開始する。やがて、昔なじみのサイラス(ミッキー・ローク)が今はポルノ・ビジネスを成功させ、それに絡んで弟は殺害された可能性があることを知る。


■ハリウッドの才能は枯れ果てつつある


シルヴェスター・スタローン シルヴェスター・スタローン
自分が悪になりうることを心に銘記せよ
ロバート・ブラウニング

なんだそれ?これだけ駄目な映画も久しぶりに見た。そして、この冒頭の意味深な言葉もただ本作のハードボイルド性を出すために引用された言葉であり、全く意味のない引用であった。

この作品はある意味出演者達に失礼なほどに映画を知らないヤツラの仕業ぶりである。とにかく意味もなく映像をいじりすぎである。
映像をいじると物語は嘘くさく感じられ見ている側の感情移入が離れていくと言う基本を理解していない。

テレビはぶつ切りで短時間なので、感情移入よりもストーリーを楽しむべきものだから映像の工夫も問題ない。同じくMTVも音楽が主役なのでそれは問題ない。しかし、映画というものは途切れなく映像と役者が主役の媒体であり、この二つを遮る行為はよっぽどの理由づけがない限りしてはいけないことなのだ。


それを最近の監督は平気でやってのける人が多い。おそらく媒体の違いが理解できないのだろう。撮影技術やさまざまな映画製作のプロセスを学校で勉強することよりも、もっと基本的な知性を磨くべきだろう。


■脚本の悪さに拍車をかけるこの男たちの挽歌


本作の脚本家は『アメリカン・ヒストリーX』のデビッド・マッケンナである。そして、才能のなさでは定評のあるスティーヴン・ケイが監督である。彼らの最大のミステイクはスタローンの魅力であるタフネスぶりを履き違えた形で表現しているところにある。

スタローンの魅力は弱者の主張を体現し続けてきたことのみにあるのだが、本作においては女性に対して
「体中の骨を一本残らずへし折るぞ」なんて事を言うデリカシーのかけらもない主人公なのである。そんなヤツを見て楽しめる人がいると本気で思っているのだろうか?その感覚のずれは修正不可能な領域に達している。はっきり言ってこの二人の感性は映画を撮るに値しない。

さらにこの脚本家、恐ろしいほどにギャグがつまんね〜。「どなたかからのご紹介ですか?」「ベンジャミン・フランクリン」をはじめ「誰だお前は?」「タイガー・ウッズ」と・・・2000年当時でも笑えねえよこんなの。ユーモアのセンスもなく、まともな映像も撮れない上に、さらに恐るべきことに音楽までも最悪である。

もはや失笑レベルだが、エレベーターのお粗末なアクションにおける不抜けた音楽をはじめそのスコアの数々はただでさえ駄目な映像にさらに止めをさす墓堀人の墓堀人状態である。



■何故か結構豪華キャスト


追撃者
本作にはそれなりに名のある役者達が出演している。全員が何かの目的のためにお金が必要だから出ただけのことだろうが、それ故に皆芝居をしていると言う雰囲気ではなく、ただセリフを話しているだけである。ただし、マイケル・ケインを除いてである。彼の芝居は、どうしてこんな映画でここまで真剣にできるんだと言うほどマジの芝居を見せてくれている。

ちなみにスタローンとは『勝利への脱出』(1980)以来の共演である。

さて主役のスタローンに関しては、かなり厳しいとしか言い様がないだろう。彼は『ロッキー』を生み出した偉大なる脚本家であり、主演スターであるが、それ以外においてギリギリが『ランボー』で、他の作品はほとんどが同じような感じの作品にばかり出演しているので、安定したスローな芝居しか出来ない役者になってしまっている。本作においても全く同じである。
レイチェル・リー・クック レイチェル・リー・クック レイチェル・リー・クック レイチェル・リー・クック
そして、レイチェル・リー・クックがその愛らしいルックスに鼻ピアス姿でまさにロックバンド・KORNのジョナサイ・デイヴィスかと思わせる可愛くない姿で出演している。さらにミッキー・ロークは、体を作りすぎて男のダンディズムを明確に履き違えている感じでもはや役者ではない雰囲気である。

グレッチェン・モル
個人的にマイ・タイプなグレッチェン・モル(1972− )が出演しているのは嬉しい喜びだが、ノンクレジットの出演なのでほんのちょい役でしかない。

ちなみに本作は1971年のマイケル・ケイン主演の『追撃者』のリメイクであるが、アメリカでは最もお粗末なリメイク作品と言われている。

それにしてもスタローンももう年齢的にアクション映画で魅せる年齢ではないので、アクションを抑えた感じの本作に出演したのだろうが、もはや映画界に彼の存在価値を見いだせないと実感させられた作品だった。

「自分の姿を見たくなくて世界中の鏡を割りたくなったことはないか?」

このセリフをスティーヴン・ケイとデヴィッド・マッケンナ。そして、スタローンに捧げる。

− 2007年6月13日 −


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