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 □海外映画祭受賞
ゴルゴ13 九竜の首   (1977・東映京都)
■ジャンル: アクション
■収録時間: 93分

■スタッフ
監督 : 野田幸男
企画 : 俊藤浩滋 / 杉本直幸 / 佐藤雅夫
原作 : さいとう・たかを
脚本 : 中島信昭 / 杉本功
撮影 : 赤塚滋
音楽 : 伊部晴美

■キャスト
千葉真一(ゴルゴ13)
嘉倫(スミニー刑事)
ジェリー伊藤(ポランスキー)
志穂美悦子(林玲)
鶴田浩二(重宗千造)
噛めば噛むほど無駄に味の出る70年代東映シネマを象徴するほどに胡散臭いオーラに満ちているゴルゴ13の実写版第二弾。初代ゴルゴが高倉健なら、二代目ゴルゴはサニー千葉だ!!もっともっと東映が本気だったなら007シリーズのようになっていたかも・・・なわけねぇか。とにかく押さえる所を押さえてなく(悦っちゃんの太股を筆頭に)、どうでもいい所を押さえまくっている(サニーのもっこり)演出が堪らない。

■あらすじ


麻薬シンジケートのボスからシンジケートの香港支部長を務める周雷峰の暗殺依頼を受けたゴルゴ13(サニー千葉)は、香港へ飛んだ。一方、執拗にゴルゴ13を追いかける香港警察の主任刑事スミニー(嘉倫)。厳戒態勢の中、周雷峰を暗殺しようとしたゴルゴだったが、別の暗殺者に先を越されてしまうのだった。本当に暗殺すべき男を教えられたゴルゴは、絶対不可能な状況の中、最後の標的に狙いを定めるのだった。


■振り向けばいつもパンチパーマのゴルゴ千葉がいる


ゴルゴ13 九竜の首 ゴルゴ13 九竜の首
1970年代、香港、チャイナドレス、カラテ、サニー千葉(1939- )。う〜んオレの生まれた頃の世界はなんて猥雑で素晴らしいものだったんだ。パンチパーマのサニー千葉が躍動する香港。胡散臭さ満点の音楽。
この安っぽいサントラを出してくれたら間違いなくオレは購入するな。

本作は1968年から連載開始されたさいとう・たかをの人気漫画「ゴルゴ13」の二度目の実写映画化作品である。一度目は1973年に東映東京・高倉健主演によって、オール海外ロケで制作された。当時王国だったイランにおいて、皇帝親衛隊秘密警察サヴァックの監視のもと撮影されたのだが、全くヒットしなかったという。

ちなみに本作は1972年に「ビッグコミック」で発表され、コミック本第16巻に収録されている『九竜の餓狼』をベースに脚色された。原作にもスミニー刑事は出演しているが、最後にゴルゴに射殺されている。


■強すぎるのは、弱すぎるのと同様に自分の命をちぢめるものだ


ゴルゴ13 九竜の首
「あんたは握手が嫌いだったな。敵に手をゆだねる形になるからな」

「イエスキリストを裏切り、イバラの冠をかぶせ、ゴルゴダの丘で十字架にかけた13番目の男」

「七ヶ国語を自由に操り、機械よりも正確に標的を討ち抜く」


物語は東映お得意の強引な偽の海外テロップから始まる。舞台はどうみても「マイアミ」ではない自称「マイアミ」。颯爽ともっこり海パン姿で登場するゴルゴ千葉だが、「人目を避けろと言ったはずだ」と言って500メートル先にいる依頼者の仲間を早速撃ち殺すのだった。

このテンションの高いオープニングからオレはうかつにも物語に引き付けられた高校2年生の夏だった。


■チャイナスキャンダル 新藤恵美


ゴルゴ13 九竜の首 ゴルゴ13 九竜の首
ゴルゴォ〜〜のスキャットと共に始まる物寂しげなテーマ曲と共に映し出される香港の街並み。いいよなぁこの猥雑な雰囲気。そして、颯爽と登場するのはこの作品のもう一人の主人公・嘉倫。一応香港映画界のスターらしいが日本では全く無名のスターだ。本作はこのスターの名を冠した映画会社・嘉倫電影有限公司が全面協力する形で制作されている。

それにしても日本初の九龍城砦という謳い文句だけあって、その胡散臭い雰囲気が最高に良い。オレも2000年代の初めの頃に仕事柄海外のスラム街や売春宿やチャイナタウンといった場所のど真ん中で生活していたので、実に懐かしいすえた雰囲気が実に心地よい。

特に船上売春宿が醸し出す異国情緒が最高に良い。
70年代の香港映画=船上売春宿とチャイナドレス。これは絶対的だよな。

新藤恵美 新藤恵美 新藤恵美 新藤恵美
それにしてもスミニーの妹を演じる新藤恵美(1949- )の存在がかなり謎だ。登場時間僅か数分、ただ新幹線に乗って京都観光を嘉倫とするだけという役柄だ。しかも二重顎が気になるそのぽっちゃりした雰囲気。ただし、今回のコンパニオンぶりがすっかり嘉倫に気に入られたのか、6年後に1983年『チャイナスキャンダル艶舞』という作品でこの兄妹は再共演を果たしている。ちなみに新藤の相手役の俳優はリアル・マフィア・チャーリー・チャンだった。


■悦っちゃんの太股で死ねる男になりたいかも・・・


志穂美悦子 志穂美悦子 志穂美悦子
おいおい!な東映を象徴するシーンがまさにこのシーン。そうチャイナミニドレス姿の志穂美悦子様(1955- )がむっちり太股全開で登場するのだが、なんとその太股を舐めまわす様なアングルが一切なくこの奇跡的なシーンは過ぎ去っていくのだ。まさに肝心なツボを押さえそこなう東映らしいシーン。

悦っちゃんにチャイナドレスに太股なら舐めまわす様なアングルは必須だろ?
オレなら5分くらい悦っちゃんの太股ショットが続いても大満足するぜ!どうせなら新藤恵美カットの姿勢で行こうぜ!


■金を得る手段が金の本質を変えるとは思わない


ゴルゴ13 九竜の首 ゴルゴ13 九竜の首
ファッショングラスの提供ルソチカ。そう今で言うルクソッティカ・グループだ。レイバンをも買収した世界第一位の眼鏡メーカーである。もちろんサニーとスミニーのサングラスもここの提供だろう。そして、鶴田浩二(1924-1987)の眼帯もか?提供ルソチカ?

ちなみに鶴田浩二は二度現れるのだが、二度目の登場シーンは、黄色のポロシャツが白色のポロシャツに変わっているだけと言うやっつけ仕事っぷりだった。さすが特別出演。「お前を見ていると昔のオレを思い出すぜ」というすの姿も何故か悲しすぎるその姿だった。

「おじさんの目このドラゴンの目に似てる」

ナイトクラブで接待を受ける幼女マリアちゃんがサニーに投げかける一言。それよりも何よりも天下のゴルゴが幼女にいとも簡単に背後をとられた瞬間に失笑を禁じえないシーンだった。


■ダナ様の褐色の肌に狂うゴルゴとオレ


丹娜 丹娜
丹娜(ダナ)様登場します。香港映画史上最強のビッチ女優とオレがみなすセクシーダイナマイト女優ダナ様。この人の役柄はボスの情婦なのだが、この役柄も外見も「九竜の餓狼」に出てくるユーミンという性獣女そっくりなのである。

彼女がゴルゴに抱かれるときに吐くセリフがこれだ!
「ああ・・・あたしって手荒にされると、もうたまらないわ!」。う〜んこんなダナ様に言われたらオレなら即消されてるよね。

ゴルゴ13 九竜の首 丹娜 丹娜
「今度殺し屋を雇うときはあんたと同じ香水を使わせるんだな」

ダナ様を盾にしてピンチを乗り切るゴルゴ。聞き出せる情報を女の身体に聞け精神全開のゴルゴの姿が、今の女々しい日本男児には何故か新鮮に移る瞬間だった。
オンナという生き物は、自分を盾にしてでも生き延びようとする野性味溢れる危険な男に惹かれるものなのだ。


■女装した読唇術野郎とシュルツという名のヘボ殺し屋


ゴルゴ13 九竜の首 ゴルゴ13 九竜の首
読唇術をする女性がなぜか女装した男性だったりするのだが、クレーン車から適当に投げたゴルゴの鉄の棒に突き刺さって絶命するシュルツという殺し屋といいなんとも無国籍感の漂うコイツラの存在。こういういい加減な外国人どもの存在がこのゴルゴ千葉ワールドを成功へと導いた陰の功労者かもしれない。

ところでこの作品は成功なのか?そんな質問は聞くだけ野暮な話だ。この作品は間違いなく成功作品だろう。最近の邦画にココまで突っ込ませるパワーがあるか?


■男が・・・女に何かを忘れたいとすがりつかれた時・・・してやれるのはひとつだけだ・・・


ゴルゴ13 九竜の首 エレーナ・スン エレーナ・スン
「一発目は怒り。二発目は怖れ。三発目は愛。それでもヤツを苦しめたくなかった」

自分の15歳の妹を強姦し、自殺させたヒモの男を撃ち殺してしまった娼婦にゴルゴが吐くこの名セリフ。素晴らしすぎる名セリフです。この娼婦を演じるのはエレーナ・スン。1973年ミス香港に輝いた人だ。何気にMr.BOOギャンブル大将にも出演している人だが、いかにも幸の薄そうな香港姑娘を影の薄い存在感で演じあげている。


■全てが正しかった。そして、終わった。


ゴルゴ13 九竜の首 ゴルゴ13 九竜の首
「ゴルゴは、ポランスキーが香港警察の包囲網を突破して、この島から脱出するにはヘリコプターしかないことを読んでいた。そして彼は、重宗から教わった、平均風速20メートル、北北西の風が吹く島の気象条件からして、ヘリコプターの帰る位置は、この絶壁の上しかないことを知っていた。殺しのプロフェッショナルの判断に一瞬の狂いもなかった。全てが正しかった、そして、終わった」

燃えよドラゴン』の1/10スケールで再現された敵のアジトに忍び込むゴルゴ。もちろんさいとうたかをの世界観の1/1000にも満たないスケールダウンであることは言うまでもない。しかし、それにしてもこのウルトラQ感たっぷりの旅情たっぷりの最後の狙撃シーンは、何故かオレの脳裏に焼きついて離れない。

映画史上2人の名優だけが演じることを許されたゴルゴ13。昨今の男臭さの欠片もないブロンソン指数の低い優男俳優達には決して演じることは許されないだろう。しいて許されるとしたならばルイス・クーくらいだろうか?ゴルゴォ〜〜のスキャットと共に・・・

− 2009年2月1日 −


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