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ジョニー・イングリッシュ JOHNNY ENGLISH  (2003・イギリス)
■ジャンル: コメディ
■収録時間: 87分

■スタッフ
監督 : ピーター・ハウイット
製作 : ティム・ビーヴァン / エリック・フェルナー / マーク・ハッファム
脚本 : ウィリアム・デイヴィス / ニール・パーヴィス / ロバート・ウェイド
撮影 : レミ・アデファラシン
音楽 : エド・シェアマー

■キャスト
ローワン・アトキンソン(ジョニー・イングリッシュ)
ナタリー・インブルーリア(ローナ・キャンベル)
ベン・ミラー(バフ)
ジョン・マルコヴィッチ(パスカル・ソヴァージュ)
ジョニー・イングリッシュ
ストーリーの設定は最高だが、残念なことにキャラ設定がもう一つである。一つの強烈なキャラクターを創造してしまうとその後が大変である。ローワンは「ミスター・ビーン」を封印するために本作に主演したが、観客がローワンに求めているものは「ミスター・ビーン」であった。古来偉大なる喜劇俳優たちは自分自身に付きまとうキャラクターの影に悩まされてきた。そして、多くの喜劇俳優は、その影を受け入れた。ローワンも「ミスター・ビーン」の影に今悩まされているのだろう。コメディとしては、ローワンにしては凡作である。

■あらすじ


英国諜報部一使えない男ジョニー・イングリッシュ(ローワン・アトキンソン)が、世界制服を企むパスカル・ソヴァージュ(ジョン・マルコヴィッチ)の野望に望むことになる。愛車のアストン・マーチンを駆使して、世界の美女は俺のものと張り切ってくれます!


■ミスター・ビーンを超えられるか?


ジョニー・イングリッシュ ジョニー・イングリッシュ ジョニー・イングリッシュ
『ミスター・ビーン』で大ブレイクしたローワン・アトキンソン主演のスパイ・コメディ。それにしても、最近はスパイ・コメディが多い。確実にコメディ業界も映画産業自体のリアリズムからファンタジー路線への転換の影響を受けているのだろう。
現代人がこれだけファンタジー(SF、ホラーも含む)を求めることは、それだけ超現実的に厳しい時代を生きているということだろう。

ちなみにこの作品の脚本を手がけている3人のうちの2人ニール・パーヴィス&ロバート・ウェイドは、『ワールド・イズ・ノット・イナフ』『ダイ・アナザー・デイ』『007/カジノ・ロワイヤル』と本家007の脚本も手がけている。

タシャ・デ・ヴァスコンセロス タシャ・デ・ヴァスコンセロス タシャ・デ・ヴァスコンセロス
タシャ・デ・ヴァスコンセロス(1974- )
アフリカのモザンピーク生まれでポルトガル系の血を引く元スーパーモデル。とにかくヒルトン姉妹の下品ぶりが露呈するほどの本当の意味でのゴージャスな美女。身長179p。モザンピークに対するユニセフの活動も積極的に行っている。冒頭1分くらいしか登場しないが、とにかく魅力的な美女である。この作品が、彼女に対してもっと活躍の場を与えていたならばまた違ったものになっていたであろう。


■アストンマーチンDB7 V12ヴァンテージ


ジョニー・イングリッシュ
2002年の007『ダイ・アナザー・デイ』で登場した、アストン・マーチン・ヴァンキッシュを意識しての車のチョイスはグッドである。さらにタイトルテーマ曲が、かなりよい。歌っているのは元TAKE THATのメンバーでヨーロッパで最強の人気を誇る歌手ロビー・ウィリアムズである。

「女は安定を望むが 私が与えられるのは危険だけ」
「ブラッディ・マリーをウォッカ抜きで」


この作品のローワン・アトキンソンは、やはりミスター・ビーンのイメージが強いので、自信過剰なまぬけスパイを演じるにしても、いちいちミスター・ビーン的なムーヴを期待してしまうのでがっかりするシーンもある。しかし、全体的にはさすがに日本のコメディアンと違い知性から捻り出されたセンスを見せてくれる。

ジョニー・イングリッシュと部下バフ(ベン・ミラー)の関係は、ピンク・パンサーにおけるクルーズー警部と部下の関係を意識していたのだろう。伝統的にドジな上司とそれを尻拭いする部下のパターンはコメディの定石である。結局部下に任せていたら何の問題もなく解決できてそうな話をさんざんこじれさせて解決するプロセスが面白いのである。

銃を構えて敵に手を上げろといって追い詰めたと同時に弾奏がポトリと落ちてしまうシーンや、ベンツのトラックでレッカーされたアストンマーチンを使ってのコネタやらと、コネタは満載である。それにしても、アストンマーチンをレッカーに載せてギャグのネタに使うとは007級のユーモアである。


■ナタリー・インブルーリア


ジョニー・イングリッシュ
しかし、ヨーロッパという国は日本文化に興味があるようで、相変わらずいい加減な解釈が多いなと実感するのがスシ・バーでのシーンである。ローナ(ナタリー・インブルーリア)が割り箸を割って両手でごしごしと竹とんぼを飛ばすようにして、箸を使いやすくするシーンがあるが、こんな下品な箸の使い方をする奴は日本ではいない。しかも極めつけはここでジョニー・イングリッシュが片言ではなす日本語の下品なこと下品なこと。とにかく下品すぎるのでここで記載するのは控えておくぐらいの品のなさである。しかし、回転寿司のレールにネクタイがひっかかってというベタベタなネタはさすがである。

ナタリー・インブルーリア ナタリー・インブルーリア ナタリー・インブルーリア
ナタリー・インブルーリア(1975− )
オーストラリア・シドニー出身この人のパッチリした瞳と唇はすごく魅力的である。そのコケティッシュなルックスはイタリア人の父の影響もあるのだろう。1998年世界的ヒット曲「トーン」で一躍脚光を浴びる。元々は女優の人だが、2003年にオーストラリア限定で超有名なバンド・シルバーチェアーのダニエル・ジョーンズと結婚してからは音楽活動を中心に活躍中である。この作品では登場シーンでのドレスといいファッションをグッチで統一している。やっぱりこのくらいのレベルの美女にはグッチが似合う。

何気に日本でも当時大ブームだった「BOND」が出演している。BONDとは、「VIVA」「VICTORY」「EXPLOSIVE」などで大ブレイクした超今時の美人お姉さん4人組である。普通に道を歩いてたらクラブとかで踊ってそうなそんな美女が、実は弦楽器奏者なのであるというという所がうけているのである。それにしてもいろっぽすぎる。


■悪役になんとジョン・マルコヴィッチが!


ジョニー・イングリッシュ
007シリーズでも、毎回名優が悪役を演じ話題になるように、この作品においてもまさかのジョン・マルコヴィッチが悪役として登場している。しかも、その役柄は英国女王の後釜を狙うフランス人実業家パスカル・ソヴァージュである。このオヤジ何気にイギリス人にとって凄まじい計画を立てているのである。自分がイギリスの国王になった暁には、世界中の囚人を収容する刑務所として、イギリス全土を活用すると言うのだ。「じきにここが世界の国々の人間ゴミ捨て場≠ニ化すのだ」と。それにしても、こんなマルコヴィッチが見れるとは思わなかった。パスカル・ソヴァージュという名前もふざけた名前だが、貴族的正装をしたマルコヴィッチはキモサを通り越して素晴らしすぎである。この男に匹敵する男は、スティブ・ブーシェミしかいないだろう。

このシーンは最高に笑えた!そうソヴァージュの戴冠式で、ジョニー・イングリッシュが乗り込んで、このDVDを見てくれここにソヴァージュの陰謀が全て語られている!!と吹聴して世界中に流れた映像が、アバの「ダズ・ユア・マザー・ノウ」に合わせて鏡の前で腰をふったりしてシャツとトランクス一丁で踊ってるジョニーの姿。このシーンは最高にうけた!!それにしても、ローワン・アトキンソンはマジック・ミラー・ネタが大好きだなぁ。


■もちろんアストン・マーチンが跳ぶ!


ジョニー・イングリッシュ ジョニー・イングリッシュ
そして、ラストは、これぞアストンマーチンと007と言ったらおなじみの『ゴールドフィンガー』のシーンが再現されのである。ジョニーとローナは、任務を無事終えアストンマーチンの中でシャンパンで乾杯しキスを交わそうとしていた。その時ジョニーが赤いボタンを押してしまい助手席のローナが屋根をつき抜け空のかなたへ・・・そこへロビー・ウィリアムズのテーマ曲。終幕。

この作品ローワン・アトキンソン主役のスパイ・パロディ映画だけあってかなり期待していたのだが、当初の期待は英国諜報部で内勤として働いている内気で弱っちいミスター・ビーンのキャラそのものなジョニー・イングリッシュが007並みの活躍を求められ第一線に送られ、おどおどしながらも事件を解決する作品かなと期待していたのだが、そういう作品ではなく、007に憧れる自信過剰気味などじなオヤジが活躍する作品だった。このキャラ設定が、ローワンの持ち味である変人振りが生かされなくて笑いが半減した理由だろう。

ローワン・アトキンソンと言う人は実はオックスフォード大学を卒業したほどの秀才だが、基本的に多くの人たちが勘違いしていることなのだが、高学歴者だからこそ知的なコメディが生み出せると考えがちだがそれは間違いである。高学歴者ほど不条理で不安定きわまりないコメディの世界を作り出すことは難しいのである。そんな中でモンティ・パイソンやローワンは名をあげたからこそ特異な存在であり素晴らしいのである。

共演したジョン・マルコヴィッチがこう語っていた。
「彼のコメディの芝居は本当に面白い。常に大真面目だしよく考え抜かれている。彼は完璧主義者なんだ」しかし、この作品フランスをおちょくったり、聖職者を冒涜したりと相変わらずシニカルさが売りの英国コメディではあった。英国のコメディは基本的にシニカルである。

最後にローワン・アトキンソンの007コメディの吹き替えをするのなら広川太一郎だろう。そんなツボを抑えきれずに安易に二流芸人を起用するところにセンスのなさをひしひしと感じる次第である。太一郎が吹き替えしていたならばこの作品3倍はさらに笑えただろうに・・・・

− 2007年5月5日 −


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