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Mr.BOO!インベーダー作戦 売身契 / THE CONTRACT(1978・香港) | |||||
| ■ジャンル: コメディ ■収録時間: 97分 ■スタッフ 監督・脚本 : マイケル・ホイ 製作 : レイモンド・チョウ 撮影 : トム・ラウ 音楽 : サミュエル・ホイ ■キャスト マイケル・ホイ(ミスター・ブー=チ・マン) サミュエル・ホイ(ロン) リッキー・ホイ(チョンボ) バオ・ツイ・リン(リンリン) リュウ・チェン・チェン(リーチ局長) |
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■あらすじ 売れないテレビ・タレント、ミスター・ブー(マイケル・ホイ)は、テレビ局と専属タレント契約を結んでいるが、一年間で一度しかお呼びがかからない。そんな冴えない男が、弟で発明狂のチョンボ(リッキー・ホイ)やそのガールフレンドの兄でマジシャンのロン(サミュエル・ホイ)と共に大騒動を捲き起こす。 ■ミスター・ブーはゆる〜い気分で見るもの ![]() 70年代のセンスって今の20代30代からしたらある意味乱雑で洗練されてなくて最高に魅力的なんだよな。そんな70年代に生み出されたミスター・ブーというチンケな世界観。このチンケさが、なんとなくゆる〜い気分で沖縄のビーチで寝そべってるような抜群の心地良さを感じさせてくれるんだよな(ハワイとかじゃなくあくまでも国内っていうのがポイント)。 この作品の日本公開は『Mr.BOO』『Mr.BOOギャンブル大将』と同じく1979年だが、そのときの配給会社・東宝東和によるキャッチフレーズがゆる〜いセンスでなかなかよい。 「全宇宙に緊急警報発令― 打ち上げ失敗?BOOはまだ地球にいる!全女性からは軽蔑を・・・全人類からは恥知らずと・・・ののしられ、史上最高の大ヒット!BOOは遂にインベーダーになってしまった!」 ■このアフロ野郎はだれだ!? ![]() オープニングから早速胡散臭いキャラが登場してくれる!すげえアフロに胡散臭いグラサン姿のこの男。いきなり歌いだすのだが、この挿入歌『杯酒當歌』がゆる〜いメロディでかなりいい。しかし、このアフロ野郎のファッション、振り付けがイチイチださすぎて最高に失笑できる。 このアフロ野郎、この画像をよ〜く見てもらえばわかるでしょう。実はサミュエル・ホイの変装だ。それにしてもこのサミュエルのなりきりぶりは素晴らしい。一回見ただけでは絶対に分からない変身である。一方本作のマイケル・ホイのおばはんパーマの髪型には最後まで違和感を感じた。 ■全体的に本当にゆる〜いですよ 正直この作品、ギャグは歯切れがいまいち悪い。『Mr.BOO』の時の様な一個一個のギャグのチンケ・クオリティの高さは存在せず、ちょっと笑える程度のギャグが織り交ぜられている感じである。正直、本作はマイケル・ホイが人気の上にあぐらをかいたような凡作だ。だからゆるくていいんだが・・・。もっとも1978年度香港映画収入No.1 に輝いており、まさに香港では1974年から1981年はマイケル・ホイの時代だった。 ストーリー自体はインベーダー作戦が発動されるわけでもなんでもなく、テレビ局の売れないコメディアンとマジシャンが展開する単なるドタバタ劇である。その中には視聴率至上主義に対する風刺を、制作局長が視聴率を上げれなかったらすぐにクビになり、飛び降り自殺を繰り返す部分で行っているが、こういったギャグは、中華圏もしくは日本くらいでしか理解できない感覚だろう。クビ宣言後に何秒後に飛び降りるか予想して喜ぶ重役達と言う図も描き方がイマイチ弱いので笑えない。 ■昔のクイズってある意味シンプルでオモロイ ![]() しかし、クイズ番組『大博殺』のシーンはなかなか笑える。クイズ回答者のオバハンは、『Mr.BOO』で万引きババアに扮していた鄭少萍だが、相変わらずこのババアこういう役をさせると見事なまでの欲ボケぶりを発揮してくれる。さすがにアラブの油田か病気で死に掛けているダンナかどっちを選ぶ?のシーンで「金持ちの未亡人になるわ〜〜」とアラブの油田を選ぶシーンは、日本語吹き替えTV放映時はカットされていたらしいが、たしかにこの作品小動物虐待や、身障者を小ばかにした描写が目に付くのも事実で、そこはちょっといただけない。 しかし、マイケル・ホイに、こういうみのもんた顔負けの憎々しいクイズ司会をさせたらさすがにぴったりはまる。それにしても、車椅子の女制作局長役の女性は、若い綺麗な女優さんが老けメイクをしているように見えるのだが・・・オレには実際はどうなのかわからんが、かなり気になる。 ■何気にスタントもすごくないか? ![]() 劣悪な契約書を盗もうとするミスター・ブー(マイケル・ホイ)とチョンボ(リッキー・ホイ)が屋上から最上階の制作局長の部屋に昼休みに忍び込もうとして、ハロルド・ロイドばりにビルのポールに宙ぶらりんになるシーンはなかなかすごい。CGなんかない時代なので、ある意味どうやて撮ったんだ?とハラハラする面白いシーンである。下に映る普通に走る車の姿が妙にリアルで、やはり手作り感覚の映像の方が見ていて楽しいと再認識させてくれる。作り上げられすぎたものは味わいは浅いと言うことである。 ここで伝説の広川太一郎語録が披露されている。「ちょっと待ての桃色申告だ。助けてくれ!何とかしてよ神様!仏様!スーパーマン!バットマン!正義の味方!お豆腐屋さん!焼いも屋さん!・・・」もうすごすぎるよ広川太一郎は!! ■リアル・ジャイアン登場 ![]() 女装したミスター・ブーを追いかけまわす制作局長の用心棒・鉄の爪(チェン・フー・シェン)。見るからにジャイアンが大人になったようなそのリアル・ジャイアンぶりに配慮してか吹き替えはたてかべ和也である。 ほれっ、この女。車椅子の女。中年メイクしているモデルかなんかに見えないか?この人メイクが濃すぎて怖いババアにしか見えないが、なんとなく普通のメイクしたら綺麗な女性だと思うぞ。 ■バオ・ツイ・リンちゃん ![]() バオ・ツイ・リン この人の代表作はこれ一作だが、かなりツボにはまるキュートな中国美女だ。役柄はサミュエルの妹でチョンボの彼女である。それにしてもマジックのシーンでのミニスカート姿がなんともソソル。この人ってこのメイクで今歩いててもある意味浮かないよな? ■インベーダーじゃなくてガッチャンだろ? ![]() そして、遂に登場これぞインベーダ作戦!っていうよりドクター・スランプのガッチャンだろ?この何とも形容しがたいコスチューム姿のミスター・ブーは。それにしてもこのインベーダー・ガールズがまたいいんだよなぁ。結局は、テレビの前でのどたばたぶりが認められて、制作局長に抜擢されるミスター・ブーとサミュエル扮するマジシャン。そして、チョンボが発明した感じるテレビ≠ナ最後は締めくくられる。 これってもろチャップリンの『モダンタイムス』。そして、『ケンタッキー・フライド・ムービー』のパクリなとこがマイケル・ホイらしいところだ。しかし4ヶ月の歳月と当時の金額で1000万円の費用をかけて感じるテレビ≠作ったマイケル・ホイはおもろい。 エンディングに流れるサミュエル・ホイの『賣身契』が最高に明るいテンポのポップスで良い。しかし、オレ的にはオープニング・アフロのサミュエルのあのゆる〜いポップスの方が遥かに好きだなぁ。 ■結局インベーダー作戦とは? 本作は、1978年に株式会社タイトーが開発した「スペース・インベーダー」の爆発的大ヒットにあやかって原題とは全く違うこの題名が妙名された。そのインベーダー・ブームはすぐに終焉を迎えるのだが、このブームの終焉からファミコンをはじめとする家庭用ゲームのブームが始まっていくのである。他にもインベーダー・ブームに影響されて『トラック野郎』でも、せんだみつおがインベーダー・ゲームネタを披露したりしている(全然笑えないが)。 さて最後に日本公開時にパンフレットの裏に記載されていた、「BOO!人間として生き抜くための新10ヶ条」を紹介しておこう。 1.自分こそスーパー・スターだと思え。他人を気にせず、目立ちたがれ。カメラを向けられたら必ず手を振り、歌の一つも歌って見せろ。 2.下着には必ず香水を振りまいておけ。いつチャンスがくるかわからない。女、オカマ、オバハン、男。かまわずそのテの話にのれ。これ全て子孫繁栄のため。 3.電車に乗ったら、シルバーシートであっても必ず座ること。そして、美しい女性が来たらヒザの上を薦めること。 4.おまわりさんとは仲良く、愛人関係を持て、いざというとき、ピストルを貸してくれるかもしれない。 5.同僚の前では、バカな奴だと思わせ、上司の前では、おべんちゃら、愛想笑い、会社の将来の話など連発せよ。 6.TV番組のワイドショーには、視聴者代表として必ず参加すること。ディレクターの目にとまらずとも、ひょっとしたら、ヒマな主婦の目にとまるかもしれない。 7.インベーダー・ゲームなんて、ばかばかしいと人前では言い張って見せ、深夜、ひとりでこつこつと練習にはげむこと。 8.給料・こづかいは全て100円玉でもらうこと。ズッシリといい感じである。使い道はもちろんすべてインベーダー・ゲーム。 9.人に笑われたら、必ずお金をもらうこと。それも才能なのだから。笑わせた能力に自信をもって生きよ。 10.BOO!に笑うものは、BOO!に泣く!BOOごころを大切とし、BOO人間として、死ぬまで頑張るのだ! − 2007年9月26日 − |
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