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オーバー・ザ・トップ   OVER THE TOP (1987・アメリカ)
■ジャンル: ドラマ
■収録時間: 94分

■スタッフ
監督 : メナハム・ゴーラン
脚本 : シルヴェスター・スタローン / スターリング・シリファント
撮影 : ニック・マクリーン
音楽 : ジョルジオ・モロダー

■キャスト
シルヴェスター・スタローン(リンカーン・ホーク)
デイヴィッド・メンデンホール (マイケル)
スーザン・ブレイクリー(クリスティーナ)
ロバート・ロッジア(ジェイソン)
リック・ザムウォルト(ブル・ハリー)
『ロッキー』(1976)という名作を作り出したことにより無条件に尊敬に値するシルヴェスタ・スタローンの傑作。彼の作品に複雑さを求めてはいけない。スタローンはディズニー的存在でよいのである。スタローンは男性にファンタジーを与えてくれるミッキー・マウスであり、ドナルド・ダックなのである。

■あらすじ


10年間息子から引き離されてコンボイ・トラックの運転手をしながら全米アームレスリングのチャンピオンを目指しているリンカーン・ホーク(シルヴェスタ・スタローン)は、妻の入院を機会に息子と再会を果たすこととなる。しかし、年月の壁は、息子の父に対する気持ちを凍りつかせていた。そして、リンカーンは決意した。息子の心を取り戻すためにもチャンピオンにならなければいけないと!


■素晴らしい名曲の数々


オープニングから素晴らしいロビン・ザンダー(チープ・トリック)の「IN THIS COUNTRY」をバックにコンボイ・トラックを運転するリンカーン・ホーク(シルヴェスタ・スタローン)の姿から始まる。一方、陸軍幼年学校を卒業し卒業式を迎える12歳の息子マイケル(デイヴィッド・メンデンホール)。お金持ちの集まる学校にリンカーンがコンボイ・トラックで訪れる。大金持ちの義父ジェイソン(ロバート・ロッジア)との確執で10年前に追い出されたリンカーンは、重病の妻クリスティーナ(スーザン・ブレイクリー)のたっての願いで息子マイケルと一緒にお見舞いに来てほしいと頼んでいたのだった。

この作品アームレスリング・シーンも見所の一つであるが、10年ぶりに息子の元を訪れる父と子の確執と和解もなかなか見事に描かれている。スタローンは、こういった役柄はお手の物だが、さらに3000人を超える候補者の中からオーディションで選ばれた息子マイケル役のディヴィッド・メンデンホール(1971− )も芝居はともかくとしてなかなかいい味を出している。リンカーンがマイケルに最初に言う台詞がイイ。
マイケル「あなたが大嫌いだ!」
リンカーン
「嫌いか・・・そこからまずはスタートしよう」

本作には懐かしのスーザン・ブレイクリー(1952− )が出演している。この女優さんは『タワーリング・インフェルノ』(1974)にも出演していたが、基本的にテレビ女優である。それにしても、老けた印象しか残らない役柄である。スタローンとの共演(厳密に言うと本作では一緒に芝居をするシーンはないのだが・・・)は3度目である。トラックの中で最初の夜を過ごし、朝を迎えトレーニングをする親子をバックにケリー・ロギンスの「心の夜明け(Meet me Half way)」が流れる。この曲もまた素晴らしい。


■自分の手でつかみ取れ!



それにしてもトラックの中についてある筋力アップのトレーニングマシーン。かなりイカス!トラックを運転しながら筋力を鍛えると言う発想とそれを画面上で表現したメナハムはさすが凄い!このシーンを見て、これつかいてぇと思わせてくれる一品だ。

「人生は向こうからはやってこない。自分の手で勝ち取るんだたとえ負けたってそれが何だ? 勝者の誇りを持って負けるのは恥ではない。逃げれば後悔がつきまとう一生悔いとなって残る」

何気にプロレス界のリビング・レジェンド・テリー・ファンク(1944− )が義父ジェイソンのボディガード役でヒルトンホテルのプレジデンシャル・スイートでスタローンにぶっ飛ばされてドアごと吹っ飛ぶ役で出演している。


■なにげに黄色シャツのこの男


遂にラスベガスでの世界アームレスリング選手権が始まる。リンカーン・ホークも初めての世界選手権に挑戦することになる。それにしても熱気ムンムンの会場である。バックミュージックは、サミー・ヘイガーの「オーバー・ザ・トップ(Winner Takes It All)」である。そして、この曲を入場曲にして新日本プロレスを主戦場として試合をしているプロレスラー・スコット・ノートン(1958− )もチョイ役で出演している。この人プロレスラーになるまでは全米アームレスリング王者に3回輝いたことがあるのである。


■男ならアームレスリングしてみろ!



「勝負の時は帽子を逆にする、するとスイッチが入って、それまでの俺と違う何かに変身する。トラックのようなマシーンになる」

世界チャンピオン役のブル・ハリーは、実際の世界アームレスリング選手権5連覇のリック・ザムウォルト(1951−2003)である。負けた後は、それまでかなり嫌な役だったのが嘘かのようにスポーツマンシップ全開でリンカーンの優勝を讃えるイイ奴なところがGOODだ。このシーンのバックミュージックで再びロビン・ザンダーの「IN THIS COUNTRY」が流れるのがかなり良い。全ての音楽はジョルジオ・モロダーが担当しているだけあって文句のつけどころがなく素晴らしいのである。彼は『バットマン・リターンズ』(1992)などにも出演している。

この作品での制作費は3800万ドル(スタローンの出演料は1200万ドル)である。全米興行総収入は3800万ドルでおおこけにこけたが、日本では約12億円の大ヒットになった。この作品が公開されている時、少年だった私の学校でも、机を台にしてしょっちゅう腕相撲が行われていた。私も弱いほうではなかったので、腕相撲でスタローン並みにぐいぐいぐいと腕を左右に振ったりしてマネをしていた。それくらい小中学校では少年達にかなりの影響をもたらした作品であった。

ちなみに1988年全米ラズベリー賞でスタローンは最低主演男優賞にノミネート、デイヴィッド・メンデンホールは最低助演男優賞を受賞した。アメリカという国は役者には厳しい国である。しかし、これに選ばれると言うことはそれだけ話題になった作品だと言うことでもあるのだ。そして、この作品を『チャンプ』もどきの陳腐な親子愛を描いた作品と称する評論もあるが、正直この作品を見て陳腐な親子愛と抜かせる神経の方が、相当陳腐なのではないか?
人間本来の感情を分かりやすく描くことを陳腐だと言うならば、それは半ば『みずみずしい純粋な感情』を失ってる人としか言いようがない。

この作品は、あなたはどちらのサイドの人間であるかを見分けるリトマス紙である。

− 2007年3月12日 −


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