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 □海外映画祭受賞
トラック野郎 男一匹桃次郎   (1977・東映東京)
■ジャンル: コメディ
■収録時間: 104分

■スタッフ
監督 : 鈴木則文
脚本 : 鈴木則文 / 掛札昌裕
撮影 : 飯村雅彦
音楽 : 津島利章 / 木下忠司

■キャスト
菅原文太(一番星・星桃次郎)
愛川欽也(やもめのジョナサン・松下金造)
夏目雅子(小早川雅子)
若山富三郎(子連れ狼・袴田太一)
浜木綿子(袴田由紀/和代)
清水健太郎(村瀬)
春川ますみ(松下君江)
夏目雅子、若山富三郎登場!しかし、この作品からトラック野郎シリーズの勢いがなくなってくる。前作で炸裂したエロネタ&フェロモン女優も不発!トルコネタも不発!もはやトラック野郎シリーズの再興はあり得ないのか!?

■あらすじ


日本全国を縦断する長距離トラックの運転手・星桃次郎(菅原文太)は今日も相棒のやもめのジョナサン(愛川欽也)と熊本を突っ走る。しかし、熊本のドライブインで食べたフグに中ってしまい食中毒に。そんな時に剣道三段の女子大生・小早川雅子(夏目雅子)と出会い早速一目惚れする桃次郎。一方、ジョナサンも築地の居酒屋のママ・和代(浜木綿子)に付きまとい離婚騒ぎにまで進展する始末。1977年の年の瀬に公開された『トラック野郎』シリーズ第六弾。


■シミケンが象徴する倦怠感



もはや6作目に突入し、マンネリ感満点のこのトラック野郎シリーズ。前作のエロ路線から軌道修正して今作はエロ描写はほとんど全くなし。
「トラック野郎をエロで楽しむ」オレ的にはもう一つパワー不足な作品だった。最高にいい点は、富三郎がとんぼを切るシーンであり、最高にダメな点は、言わずともだが、シミケンのシミッタれた何とも勢いでセリフを喋っている(これって白い○の影響か?)芝居のダメっぷりである。オメエが出てくるたびに物語のムードが寸断されんだよって感じでかなり役者の才能ないよなこの人。『制覇』(1982)の芝居もしょっぱかったからなぁ。


■ブルマの女子高生にサントリーオレンジを配れ!



ブルマの女子高生にサントリーオレンジを配るところから始まるのだが、う〜〜ん、何を狙ってるのかわかんね〜んだよな。女子高生のピチピチエロぶりを狙った感じでもないし、桃さんとジョナサンが、ただいい人なのを見せたかっただけなのか?

オレならば・・・前作のあき竹城みたいに・・・ブルマの女子高生もネタにしたいがなぁ。しかも、その後、警官に扮する落語家に小便入りの一升瓶を投げつけるのだが、この作品もう芸人につまんねぇコネタさせて何とか生きながらえてるという瀕死の重傷ブリです。


■夏目雅子と言えば・・・



夏目雅子(1957−1985)という女優は、実に評価の難しいこれからという時に亡くなられた方だが、この作品においてはデビュー間もないので、芝居もかなり拙い。さらに関東出身の彼女に九州弁を話させているのでその拙さが倍化されている。まぁその初々しさも悪くないのだが、この美女が恋してる男性が、清水健太郎(1952− )というのが、かなりキツイ。このシミケンが出てくるとオレ的には全て拒否反応を示してしまう。

それにしても夏目雅子って人は、オレのかつて付き合った2人の女性と良く似ている。
この人メイク次第で夜系にも昼系にも変身する人なのだが、恐らく素顔は相当美人だったろう。

この作品のテンポの悪さはシミケンの存在によるものも大きいが、それ以上に夏目雅子と文太兄ィが全く噛みあっていなかったことによる。夏目雅子という人は、こう言うとどうなのか分からないが、類い稀なる透明感溢れる女優だった。だからこそ、文太兄ィとは素で噛み合っていない。

しかし、競演はしていないが、堺正章と左とん兵が出演している。これって「西遊記」の先駆けじゃねえのか?しかも、三蔵法師の如く文太兄ィと富三郎の喧嘩を仲裁してるし・・・あれってなんかマチャアキととん兵(又は釣りバカ)を制止する三蔵法師そのものだよな。


■肥後ずいきってなんだ?



熊本名物のフグと
「江戸時代の伝統ある大人の暇つぶし」肥後ずいきネタも登場するのだが、全く面白くない上にパワーもない出がらしの様なコネタである。最も、桃さんがサッカーボールのような扱いを受けるこのシーンのみは楽しいのだが、この状態で、夏目雅子に一目惚れするのだ。

「地質学の研究をしておりますっ!」

何気に雅子ちゃんに頭の上を跨がれて嬉しそうな素の文太兄ィだった。この後に桃さんは山篭りをするのだが、ジョナサンが貼り付ける尋ね人の紙切れに書いてる桃さんのプロフィールがオモロイ。
「年令33歳、身長183p・・・」って33歳だったのか?桃さんは?ジョナサンは40超えてるという設定なので、何気に桃さん年下だったんだね。


■おお・・・東映トルコ・ガールが萎んでいく・・・



しかし、本作の東映トルコ・ガール(叶優子、城恵美、相川圭子)は、全然熱くなかったなぁ〜。トルコがいつのまにかハレムのような雰囲気になってるのだが、そこでエロネタなしなんだからな。

やっぱ和気藹々とビール片手にスシつまんで、「じゃあ一発やるか!」の桃さんがオレは見たいんだ!


■この出来でも大ヒットする怖さ



最後に雅子ちゃんを乗せた桃さんの一番星号とフェアレディZのパトカーがデッドヒートを繰り広げるところはなかなか面白いが(もちろん事故るシーンはZのミニカーという東映らしさ)、作品自体は全体的にこじんまりと纏まりすぎている。桃さんが、女装したり、山篭りしたり、フグにあたったり、モチ食い競走に出たりと七面八倒の活躍をしているのだが、そのどれも笑いにはつながっていなかった。

結局印象に残るシーンは、桃さんと富三郎の乱闘シーンの中で富三郎が魅せる豪快なトンボ切りである。この人ほんとにトンボ切るの好きだよな。呆れながらもこの巨漢でトンボを切る姿は見ていて何故か嬉しくなる。

もうひとりのマドンナ浜木綿子の魅力は、本作ではほとんど出ていない。この作品のカメラマンは女優を魅力的に魅せる才能には恵まれていないようで、かなり女優泣かせである。切れ味の悪い第六作だったが、興行的には邦画興行収入第五位(12億1800万円)を記録する大ヒット作となった。

しかし、見ちゃいられない棒読みの子役と、見ちゃいられない棒読みなシミケンが出演するこの作品の出来でこの興行収入とは、『トラック野郎』好きと言えども何とも複雑な心境である。

− 2007年9月28日 −


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